人が閉じ込められる

カギが故障してしまうと中に人が閉じ込められてしまうことがあります。
昔、アニメのちびまるこちゃんでも、主人公のまるちゃんがトイレに閉じ込められてしまってでられなくなり、パニックになるという話がありました。
筆者も、このアニメを見てから、トイレに入った時「もしでられなくなったらどうしよう」とたまに思って怖くなったりしました。

トイレに閉じ込められてしまった人からのSOSが鍵屋に寄せられることも多いです。
大抵は家族がトイレに閉じ込められてしまったという連絡なのですが、たまに閉じ込められた本人が電話をかけてくることもあります。

お店のトイレなど、店員さんが気が付かない間にお客さんが閉じ込められて、その中から携帯電話を使って電話をかけてくることがあるのです。

閉じ込められてしまうのはトイレだけとは限りません。
浴室に閉じ込められてしまうこともあります。
このようにトイレや浴室の閉じ込めが多いのはこれらに使われているようなカギは玄関のカギに比べるとさほど丈夫ではないためです。
ですから、使用頻度の高いトイレ(特にビルやお店の)はよく壊れてしまうのです。

閉じ込められてしまった人は早く助けだしてあげたいものですが、周りの人が気づけなかったり、一人暮らしで誰にも助けを求められないといったケースもあったりします。


カギが盗まれた

財産などを盗まれないようにするのがカギの役割ですが、肝心のそのカギが盗まれてしまうことがあります。
植木鉢の下や郵便受けに隠していたりするといつの間にか盗まれてしまうことがあります。
最近はこんな場所に合鍵を隠しておくひとはほとんどいないでしょうか。
しかし、カギの隠し場所として植木鉢や郵便受けは定番の場所です。空き巣など悪いことを考えている人は必ずカギがないかどうかこのあたりを探ります。
家族で合鍵を使用するためにこのようにおいてあるのかもしれませんが使わないうちにいつの間にか盗まれている可能性があるので絶対にこのようなところにおいておかないようにして下さい。

家の外にカギを隠しておくのはとても危険です。
しかし、家の中においてあっても知らない間にカギが盗まれていることがあります。
要注意ポイントは下駄箱です。玄関の下駄箱の上などにカギをおいておいたり、キーフックにカギをかけておいたりするといつの間にかカギが盗まれていることがあるそうです。

わたしが知っているお客さんでも、ある日下駄箱の上を見てみたらカギがなくなっているような気がしたという人がいました。
家族の誰かが持っているのかとおもって気にしなかったそうです。
それからしばらくして、下駄箱の上にはカギが戻っていたそうです。しかし、ある日帰ってきてみると家のなかが何かおかしいような気がする。
どうも誰かが入ったようだ。そう感じたそうです。
気味が悪くなってカギを交換することにしたそうです。

いつの間に、誰がカギを盗んだのか。それはわかりません。しかし、その家では玄関にカギを無造作においているということを知るチャンスがある人はいくらでもいると思います。
こっそり玄関をあけてカギを持ち出し、合鍵を作ったのかもしれません。

 


門扉の重要性

あなたの家には門扉がついているでしょうか。
門扉があっても、ちゃんとカギがついていて、外出のたびにきちんと施錠している、というお宅は意外と少ないかもしれません。
いちいち門扉まで施錠するのは面倒ですし、門扉のカギなんてしめていようがいまいが同じだと考えている人は多いのかもしれませんね。

内側に手を伸ばせば簡単にロックがはずれるタイプの門扉もあります。このような門扉だと特にカギをかける意味がないと感じられます。
しかし、このタイプの門扉でも、カギをかけるのとかけないのとでは大違いなんです。

空き巣は少しでも入りやすい家を探して下見をしています。
きちんと門扉までしまってカギがかかっていたら「この家は細かいところまでしっかり気をつけてるし侵入が難しそうだな」と判断するのです。
門扉は家の一番外側ですので、防犯性を空き巣にアピールするにはうってつけなのです。

いちいちカギをかけるのは面倒だと思うのもたしかですが、そこを面倒臭がることで「この家は門扉にカギをかけないようなだらしない家だ」と判断されてしまうのです。

防犯は基本的にめんどくさいものだと思います。
めんどくさいことをめんどくさがっているとそれが当たり前になってどんどんだらしがなくなります。
逆にめんどくさいことでもあたり前のこととしてしていることでそれが面倒だと思うこともなくなってくると思います。


鍵屋ならでは

鍵屋ならではの業界あるあるな話をしたいと思います。
・・・と言ってもそんなに楽しい話ではありません。
鍵屋ならではの仕事、それは安否確認です。
安否確認とは、家族や知り合いと連絡が取れなくなったために家を開けて安否を確認したいという依頼です。
依頼主は家族であったり、会社の人や、友達、近所の人、管理会社の人など様々です。
時には警察から依頼が来ることもあります。

何事もなく、家の中に人がいればほっとします。
夜逃げをしていて部屋の中がもぬけの殻になっていることもあります。拍子抜けしますが、お仕事なのでお金をもらって帰るだけです。
しかし、とてもやりきれない気持ちになってしまうこともあります。
そう、家の中で住人がおなくなりになっている時です。
遺族の方と一緒だと特に間に合わなかったという無念が伝わってきてとてもつらくなります。
さらに、死後数日たっていると遺体の腐乱もすすんでいます。部屋を開ける前からニオイがしてくることもあります。特に夏場はひどいです。

それに、死因が老衰や病気でないこともあるのです。その時には本当にやりきれない気持ちになって辛いです。

日本は先進国の中では自殺件数がトップクラスです。年々その数は増加していきます。若い人だけではなく、お年寄りや働き盛りの人など、年齢もあまり関係なく件数が増えているそうです。
鍵屋がどうこうできることではありませんが、この国の問題をひしひしと感じてしまう瞬間です。